長いお盆休みも残り2日、急に焦り始める。
コロナのため、お盆休み前半に計画していた岡山旅行はキャンセルした。
後半に至っても、雨のため近場へのお出かけすら出来ていない。
そして、不意に襲ってきた「会社のパソコンのログインパスワードなんやったっけ?」という不安…
残りの休みを有用なものにするため、
そして、仕事をスムーズに始められるためにも、妻とヘッドスパに行こう。
ホットペッパーで探して、京橋のヘッドスパに決めた。
ペアプランがお得のようだったので、15:30で予約を取った。
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15:28
JR京橋駅から徒歩3分、新京橋商店街の雑居ビルにお店はあった。
「ドライヘッドスパ専門店 ata.master」
テレワークやスマホの使い過ぎによる肩凝りや首の痛みなどで悩む人たちに対して、施術をしてくれる。
レビューやコスパも踏まえて、この店にした。
店の中が見えず入りにくいが、たしかにこのお店のようだ。
入り口の貼り紙には、他のお客様のためにも静かに入店するよう注意書きがされている。
中を開けると、薄暗い店内には、青を基調とした光でぼやーっと照らされているのが見えた。
店員が1人駆け寄ってくる。
予約した旨を伝えると、靴を脱いで、待合の椅子に勧められる。
病院の問診票のようなものに名前や住所、1日にパソコンを使う時間などのアンケートに答える。
また、Googleかホットペッパービューティのレビューをすれば、10分サービス延長とのことだったので、「レビューする」にチェックを入れて問診票を提出した。
「担当の〇〇です。よろしくお願いします」
30代後半の女性が、座っている私に声をかけてきた。
短めの髪の毛は赤色に染められている。
担当のシャンクスは、あれこれ話しかけてきたが、緊張していた私は目を合わせず適当に答えた。
「ヘッドスパ専門店ではありますが、デコルテ(鎖骨)、腕、首あたりを行ってから頭をほぐしていきます。最後の方は殆どの方は寝てますので、お気遣いなく寝てくださいね。」
ここに来る前に、妻と施術中に寝るかどうかの話し合っていた。
私としては、寝てしまうと本当に施術をされているかがわからない、何なら寝た後は何もしてない可能性もあるので、頑張って起きるという目標を立てていた。
“ほほう…、寝させるシャンクスと寝ないペイソンズ、、、
受けて立とうじゃないか…!”
セラピストとお客から、ホコとタテという関係 になった私はモチベーションが上がった。
隣を見ると、妻も担当者と会話をしていた。髪は濃い茶色の女性だ。
私の担当と比べて、落ち着いた見た目の人だった。
「旦那さんからどうぞ」
シャンクスに声をかけられて、椅子を立つ。
施術ベッドでマッサージを受けると思っていたが、普通のソファだった。
座ると、思っていたよりも沈み込んだ。
始めに、手、首、頭を実際に押して、施術の強さを聞いてきた。
押し加減はちょうど良いと伝える。
「ありがとうございます。暑かったり寒かったりしたら言ってくださいね。(声:池田秀一)」
シャンクスは丁寧に声をかけてきた。
実際の施術が始まると、目元にはタオルを置かれ、視界を奪われた。
タオルの繊維の隙間から、シャンクスが私の腕をマッサージしているのが見える。
めちゃくちゃ痛い。
さっき確認した押し加減と比べて3倍くらい強い。
この痛さの中、スヤスヤ寝る猛者がいるとは…
むしろ、「寝させないシャンクスvs寝るペイソンズ」の方が、ホコタテ企画としては成立するのでは?
そんなことを考えていると、施術部位が変わる。
眼球の窪み上部分に指を掛けられて、ゴリゴリ押された。
いてぇー!という声を押し殺す。
「このまま、お前の眼を潰すことだってできる。お前の視力は、俺次第だ…(声:池田秀一)」
「シャンクス!貴様…!(声:ペイソンズ)」
そんな掛け合いをイメージする。
首や背中など順々に施術を受けて、頭をゴリゴリやられる。
痛い。
その後は執拗に頭を責められた。さすがはアタマスター…否、ata.masterだ。
こういうボーッとする時間は、ブログ内容を考える時間には好都合だ。
えーっと…担当のシャンクスにヘッドスパを受けてる話にして…
シャンクスにヘッドスパ関係の名言ってあったっけな…
あと、オチは…
…
…!!
はっと意識を取り戻した。
俺は寝てしまったのか…?そんなことはないはずだ…ブログのことをあれこれ考えていたし、意識もはっきりしていたはずなのに…
しかし、寝起き独特の異常な喉の渇きから、私は眠りに落ちてしまったのだと察した。
寝起きから数分で、声をかけられた。
「お疲れ様でした〜(声:池田秀一)」
勝ち誇ったように、シャンクスは私の目元のタオルを取った。
ドリンクを一杯サービスしてくれるようだったので、レモンティーをオーダーする。
パウダールームに通され、レモンティーを飲みながら、約束通りGoogleに星5のレビューを投稿した。
2分ほどで妻も戻ってきた。妻は早々に寝ていたようだ。
妻を担当していたセラピストが私たちのところに来て、次回の料金が割引になるクーポンと共に、今日のお礼をした。
人生初めてのヘッドスパだったが、気持ちいいものだった。
凝りがひどい時にはまた来るのもいいだろう。
お店を出てから、妻もGoogleでレビューをした。
「なんか、検索しても全然出てこないんやけど!(声:妻)」
そんなわけないだろうと画面を覗くと、「atama.star」と検索していた。
完
(参考)
ホットペッパービューティ ata.master
https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000516626/