晴れ
歩き距離:31.7km
参拝札所:なし
6:10
起床。
今日でお遍路15日目だが、一番寒く、長い夜だった気がする。
寒さで4.5回は目覚めた。目覚めても目覚めても外は暗いままだ。
カイロを継ぎ足した。手袋もはめて寝た。
ようやく夜が明けたのだ。寒い。
6:45
出発。
8:41
ヤマザキショップ須崎南店。
なんと休憩所を完備しており、コンセントの電源も付いていた。
9:00
住友大阪セメント株式会社のプラント工場。
配管が入り組み、いかめしい姿の工場は「工場萌え」「工場オタク」などのトレンドを作り上げた。
確かに、見惚れる。
10:15
道の駅「かわうその里すさき」に到着。
この道の駅は以前、自転車旅の際に野宿した思い出がある。
ご飯を食べようと思ったが、11時かららしいので、それまで待つことにする。
駐車場近くで、「お茶でもどうぞ」とおばさんから200円を接待してもらう。
11:10
カツオたたき膳1580円
・わら焼きカツオたたき
・ウツボの唐揚げ
・茶碗蒸し
・ナスのおひたし
・すまし汁
が付いていた。
朝からパンしか食べていなかったので、贅沢した。
12:45
ロープを使わなければならないほど、傾斜のある石坂。
12:48
足元には岩がゴロゴロしている。
非常に歩きにくい。
13:01
汗びっしょりになったが、どうにか峠の頂に到着。しかし、まだ危険な箇所は続く。
13:13
木が根っこから倒れている。
峠中、このような場所があちこちあった。
13:25
人一人ほどしか通ることができない道。
左は崖だ。
13:35
もうどういうことよ。
バーを横から避けて進むと、お遍路道の印があった。おそらくこれであっている。
13:40
約1時間かけて、峠を攻略した。
もし、今日が雨だったら、崖くずれや落石など、本当に危なかったかもしれない。
14:34
土佐久礼の町から37番岩本寺までは2つのルートがある。
山の中をいく「そえみみず遍路道」と川沿いを歩く「大坂遍路道」だ。
川沿いを歩く予定だったが、大坂遍路道は通行止めとのこと。
考えた結果、大坂遍路道を途中まで行き、国道を通って迂回することに決めた。
14:42
JR土佐久礼駅に到着。
どうやらこの駅は完全に無人ではない。
朝6:50~11:00の間は窓口で切符を購入できるようだ。
駅前のタクシードライバーに、ここの待合室は24時間空いているのかを聞いた。
「空いてるよ。お遍路さんも時々泊まってる。本当はダメなんだけどね。」
14:52
近くのマルナカの閉店時間をチェック。それまでに明日からの食料を買い込んでおかなければならない。
マルナカの駐車場でおばあちゃんから声をかけられ、1000円のお接待を受ける。
ありがたい。
14:58
まだ3時にもなってない。少し時間を潰してから、寝床に向かうことにする。
近くの農産物直売所でイチゴジュースを飲む。
うまかった。もう一度飲みたいくらい。
16:28
駅の待合室で、私は悩んでいた。
タクシーのおっさんの言葉が気にかかっていた。
本当にJR土佐久礼駅で泊まっていいのか?
私は真面目で、ダメだとわかって何かはできない性分だ。
そして、今まで泊まってきた駅との違いは、人通りの多さとベンチの少なさだ。
写真は一般人がいたため撮っていないが、駅に到着した時点で2人、私の休憩中に3人の人が出入りした。
そして、ベンチは2つしかない。
16:55
駅から1km離れたところに休憩所があるらしく、一度そこを見に行った。
残念なことに壁はなかった。
ただ、誰にも迷惑をかけなさそうな場所だ。
駅か、ここか。
壁のある暖かいところか、迷惑のかからないところか。
17:32
先ほどのマルナカに戻り、今日の晩御飯と食料を買う。
今日の晩御飯は、棒棒鶏サラダと焼きそばチャーハンセットだ。
(棒棒鶏は撮る前に食べちゃいました。)
18:01
私は寝床に帰った。
駅…ではない、休憩所に帰った。
自分の性格を曲げてまで、お遍路はしたくなかった。
そして、「もう限界…」というほど追い詰められてはいない。
たくさんの人から、「寒いから無理しないで」「壁のあるところで寝てよ」など、気にかけてくれているメッセージをいただいている。
しかし、今日もみなさんに心配をかけることになってしまった。
だか、一つ言っておく。必ず家に帰ると。
おやすみなさい。
==============
今日の朝起きたときに思ったこと。
「もし雨が降っていたらどうしよう」
私はしっかりと雨のリスクを考えていなかった。
今朝の展望台もそうだが、どこでも雨をしのげるとは限らない。
そして、雨の中寝るのは不可能だ。風邪をひく。
そう考えると、テントを持つのが賢明なのかもしれない。テントがあれば雨を気にすることなく寝ることができる。
しかし、重いテントを運ぶのもそれはそれで負担だ。
お遍路後半は天気に恵まれているが、
仮に雨が降り、寝床も確保できないならば、潔く旅館に泊まるなどしたほうがよさそうだ。
頑なに野宿に固執しては、お遍路自体が台無しになるだろう。